血液検査で がんを早期発見する。そんな新たな診断法の確立を目指して熊本大学がクラウドファンディングを始めました。
熊本大学 大学院先端科学研究部 中島雄太准教授「がんは早期に発見し、早期に治療すれば治る病気と言われています」
がんは日本人の2人に1人がかかり、そのうち3人に1人が命を落としています。現在の画像診断では小さな段階の がんを見つけ出すことは難しく、早期発見や再発予測は大きな課題となっています。

こうした中、熊本大学・大学院先端科学研究部の中島雄太准教授たちのプロジェクトチームが取り組んでいるのは、血液中のごくわずかな がん細胞を検出する「新しい がん医療技術」の開発です。
がん細胞は病巣から剥がれ落ち、血液中を流れます。そのため新しい技術では、血液中のがん細胞を専用のフィルターでキャッチすることで、従来の画像診断では発見が難しかった小さながんや、隠れているがんの早期発見を目指します。

すでに臨床実験を進めていますが、実用化には数百例以上のデータが必要だということです。
ただ、検体を調べる人材が不足しプロジェクトの進行に支障が出ていることから、熊大は人件費や開発費を賄うため、今回、クラウドファンディングで資金を集めることを決めました。
現在は、胃がんや食道がんなどの患者を中心に実験を進めていて、資金が集まれば、肺がんや乳がんなど様々な患者を対象とした実験も行える可能性が広がるということです。

中島准教授「がんで苦しむ患者さんとその家族の未来に貢献して、がんの医療のさらなる発展を目指したいと考えています。ぜひご協力いただけると嬉しいです」
詳細は「熊本大学 がん医療 クラウドファンディング」で紹介されています。