F35Bの新田原基地への配備を巡っては、地元自治体などから大きな反発があがっています。
関係者の声を取材しました。

基地周辺で行われた市民団体による反対集会。およそ50人がプラカードを掲げてF35Bの配備反対を訴えました。

(宮崎県平和委員会 佐川嘉正副会長)
「F35Bというのが敵基地を攻撃する極めて専守防衛とかけはなれた戦闘機だということが大きな特徴なので、これは許せないと。自衛隊を容認している人でも専守防衛の決まりを超えるというのは許されないというふうに思っています」

また、住民からは騒音に対する不安の声が…

(新富町民)
「どうだろう、まだ、見ていないから。音が今まで通り以上に激しかったら、きつい」
「(一番不安視しているのは)騒音です。私の家は電話の対応もできないぐらい騒音が、今、激しいので」

F35Bの到着を基地の外から見学した新田原基地周辺の住民らでつくる騒音訴訟原告団は今後の騒音を心配しています。

(新田原爆音訴訟の原告団 岩本譲二さん)
「今まで聞いたことのないような音でした。これは、まだ訓練じゃないから、これで訓練が始まったら、まだ音は激しくなると思います」

新富町の小嶋崇嗣町長らは基地で到着を視察。騒音対策を要望しました。

(新富町 小嶋崇嗣町長)
「一番は、スローランディング・垂直着陸を行う時に、基地に近い住宅、基地に近い地域に対しての騒音対策が必須であるということはお伝えをしてありますので、ここの部分について、しっかり議論を詰めてまいりたいというふうには思います」

九州防衛局は、今後速やかに負担軽減策を検討するとしています。

(九州防衛局 伊藤和己局長)
「(垂直着陸訓練について)厳しいご意見いただいているところもあります。そういったものに、我々もしっかり真摯に受け止めて、負担軽減策について検討を深めて、しっかりとそういったご懸念、ご心配を払拭できるように努めていきたいというふうに考えています」

今回、取材した記者が基地外から騒音レベルを測ったところ、およそ112デシベルを記録しました。これはどのくらいの騒音なのでしょうか。

環境省が示している騒音の目安によると、100デシベルは電車が通るときのガード下、110デシベルが近くで車のクラクションを鳴らされたときで、きわめてうるさい状態とされています。

垂直着陸の場合、こうした騒音が2分ほど続くということです。
今後、九州防衛局が示すとされる負担軽減策が待たれます。