価格の高騰が続いているコメについて、政府はこれまでの減反政策から一転して、増産する方針を明らかにしました。一方で、福島県内の生産者は、増産には多くの課題があると指摘しています。
政府は5日、石破総理をトップとする関係閣僚会議を開き、コメの増産に舵を切る方針を示しました。政府はこれまで「コメは足りている」と主張して事実上の減反政策を進めてきましたが、それを180度転換し、「コメ不足」を認めたうえで、増産に転じることとなりました。

県内の生産者は、どう受け止めているのでしょうか。
未来農業・丹野友幸代表「今まで作りたくても作らずにセーブしていたので、そういった意味では(増産は)いいと思う」
福島市松川町にある農業法人「未来農業」の丹野友幸さん。25年前ほどから農業を始め、主食用や酒米といった食用米に加え、飼料用米も生産しています。30ヘクタールある田んぼのうち、9割で食用米を、残りの1割で飼料用米などを栽培しています。丹野さんは、増産の方針を歓迎する一方で、一筋縄ではいかないとも話します。
未来農業・丹野友幸代表「(これまでも)同じように田んぼは田んぼとして使ってきた。増産に向かわせるということは作付けする品種を(食用米に)変えていくことになる」