コメ不足を認め、一転して「増産」の方針を打ち出した政府。急な転換に町のコメ店や農家からは現場の実情がわかっていないと憤りの声があがっています。
創業100年を迎えるコメ店。店頭にはきょうも十分な量のコメを並べられず、こう嘆きます。
片岡米穀店 片岡文人 店主
「どうするの?というような状況」
不満の矛先は政府が繰り返してきた「コメは足りている」という説明に。というのも、片岡さんは以前からこう訴えてきたのです。
片岡米穀店 片岡文人 店主(5月)
「本を正せば、そもそもコメが無かったんじゃないか。去年の春くらいからおかしな感じではあった。普通に入ってくるコメが入ってこなかったりした」
しかし、政府はきのうになってようやく見通しの誤り、そして、「コメ不足」を認めました。
石破総理
「生産量の不足があったことを真摯に受け止め」
これが価格高騰を招いたとして、事実上の減反政策をやめ、「増産」に舵を切ったのです。しかし…
Farm-K 亀割浩介 代表
「(コメは)無いんだろうなと当初から思っていた。やっぱり無かったのかなと思った」
鹿児島県伊佐市でコメを生産している亀割さんは「急な増産は難しい」と困惑しています。
Farm-K 亀割浩介 代表
「増産と言われても、中山間地域は荒廃した農地もあるし、高齢化で(コメを)作る人もいない状況」
そして、仮に作れたとしても、別の心配が出てくると先ほどのコメ店は話します。
片岡米穀店 片岡文人 店主
「(増産を)やりすぎちゃうと、コメ余りになって、結局、今までやってきた減反政策の二の舞になってしまう」
高まる懸念の声から自民党の農水族がきょう、小泉大臣を訪問し、増産の具体的な進め方について意見を交わしました。
小泉進次郎 農水大臣
「需要に応じた生産が基本である。これは間違いないこと」
面会後、小泉大臣は「一律ですべての農家に増産を求めない」と強調し、「農家が意欲を持てるような環境整備をする」とフォローを急ぐ考えを示しました。
令和の米騒動が発生して1年。後手に回り続ける政府は局面を打開できるのでしょうか。
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