山口県宇部市の宇部港沖で4日、夫婦2人が乗った漁船が転覆し、妻が死亡した事故です。
5日に引き揚げられた船の底には、大きな穴が開いていました。

漁協の組合長によると、船長は「後ろに船がいることに妻が気づき、よけようとしたら後ろから大きな衝撃があった。見上げるほど大きな船だった」などと話しているということです。
宇部海上保安署は当て逃げとみて、捜査を進めています。

4日午前5時45分ごろ、漁船が所属する漁協の関係者から「漁船がふだん午前3時、4時に帰ってくるのに、帰ってきていない」と通報がありました。
宇部海上保安署によりますと、漁船には船長の男性と妻のあわせて2人が乗っていて、通報からおよそ30分後に転覆している漁船を発見。
妻は船内で見つかりましたが、死亡が確認されました。
船長の男性は、漁船につかまった状態で救助され、軽傷です。

5日、午後2時50分ごろ転覆した船が引き揚げられました。
船底には大きな穴が開いていました。
宇部海上保安署は、船長が「大きな船に衝突された」と話していることや、船に傷があることから、別の船に衝突されたことが転覆につながったとみています。
衝突した船は東の方向に逃げたとみられ、当て逃げとみて捜査を進めています。