この夏、暑さが厳しい日本ですが、お隣の韓国でも異常な暑さが続いていて、食べ物だけでなく、生き物にも大きな影響が出ています。

ソウルにある農場。木になっていたのは南国の果物の代表格「バナナ」です。

記者
「まだ青く食べられませんが、立派なバナナです」

木は以前から植えられていましたが、去年、初めて実がなり、今年は実がさらに大きくなったといいます。

新潟とほぼ同じ緯度に位置するソウル、農場主も驚きを隠しません。

ノクセクオウリンム農場 イ・ウンス代表
「珍しいと思います。どこまで育つのか楽しみです。育ったら職員で食べようと思います」

朝鮮半島では最近、暑さの影響からかこれまで採れなかった農水産品が採れるケースが相次いでいます。

記者
「こちらあがってきました。ロープに吊り上げられているのは大きいクロマグロです」

東部の漁港では泳ぐダイヤとも呼ばれる高級魚のクロマグロが一時、豊漁となりました。

一方、暑さで困っているのが…

記者
「韓国の養蜂場です。暑さの影響で、こちらのミツバチにも異変が起きているといいます」

こちらでは春に収穫の時期を迎え、いまは来年に向けて産卵の時期となっています。しかし、卵を産むはずの女王バチが暑さで…

養蜂家
「暑すぎて女王バチが産卵をしない」

連日の猛暑で女王バチが産卵をやめたり、死んでしまったりしているのです。産卵は例年の6割ほど。

冬の時期、ミツバチは身を寄せ合って寒さをしのぐこともあり、養蜂家は「個体数が少ないと冬も越えられない。継続的に増やしていくしかない」と話しています。

農産品への被害も広がっていて、中身がパサパサなカボチャも出ているそうです。

韓国では、これまでに2868人が熱中症による症状を訴え16人が死亡したということです。

韓国気象庁は暑さのピークは8月に来ると予想し、注意を呼びかけています。