全国の小学6年生と中学3年生を対象とした今年度の全国学力調査で、沖縄県では小学校・中学校ともにすべての教科で全国の平均正答率を下回る結果となったことが分かりました。

調査は、県内の公立小学校と中学校合わせて396校の児童生徒2万8968人を対象に今年4月に実施されました。

県教育庁によると小学校の国語・算数・理科、中学校の国語・数学・理科のすべての科目で全国の平均正答率を下回る結果となったことが分かりました。

このうち、小学校の算数で7.0ポイント、中学校の数学で10.3ポイントとそれぞれ全国平均を大きく下回っていて、図表の読解や文字式の活用などに課題が見られました。

また今年度、中学校の理科では、コンピュータを使う形式で行われ、問題の特性と生徒の学力を分けて考えて学力を推定するIRTが初めて導入されました。

県内のスコアは465で、5段階評価の基準となる「バンド3」にあたるものの、全国と比べてより低い学力段階のバンド1と2に属する生徒の割合が高い傾向が示されたということです。

一方で、学習状況を調査する質問調査では、約9割の児童生徒が「自分には、良いところがあると思う」と答え、肯定的な回答が増加傾向にあり、県教育員会は学校や家庭での関わりや励ましの成果と捉えています。

県教育委員会の半嶺満教育長は「結果を詳しく分析し、職員への研修会の充実や学校訪問などで授業改善などの取り組みを支援したい」などとコメントしています。