ロシア・カムチャツカ半島沖を震源とする地震の影響で、30日に太平洋側などの広い範囲で津波が観測されていた中、高知県沿岸部で津波の「押し波」と「引き波」とみられる映像が撮影されました。
映像が撮影されたのは、高知県西部・土佐清水市の竜串漁港で、撮影日時は30日午後4時ごろです。
「押し波」とみられる映像からは、画面奥=港の外から、手前側=港の中に向かって海水が流れ込み、水位が上昇していく様子が確認できます。押し寄せる波の流れは速く、港に係留されている船が揺れているのがわかります。
また、「引き波」とみられる映像では、波が港の中から沖に向かって引いていく様子が捉えられていて、海水が沖へ吸い込まれていくような流れが見られ、手前側の水位が次第に水位が下がっていきます。
撮影した人は「満潮・干潮の波の動きとは違い、短時間の間に目視で50~60cmくらい水位が変化した」と話していて、その後、安全を確保するため港から離れたということです。
映像が撮影された直後の午後4時14分には、土佐清水で3回目となる30cmの津波が観測されています。
高知県内には30日午後0時45分に津波の第一波が土佐清水に到達していますが、その後も長時間にわたって2回目〜6回目の津波が観測されていて、午後9時を過ぎてから津波の最大波を観測している地点もあります。
【津波観測】(31日午前0時時点)
◆土佐清水
12:45 第一波到達(押し波)
13:01 20cm観測
15:27 20cm観測(2回目)
16:14 30cm観測(3回目・最大波)
21:40 30cm観測(4回目・最大波)
◆高知
12:49 第一波到達(押し波)
13:16 10cm観測
16:22 10cm観測(2回目)
17:05 20cm観測(3回目・最大波)
19:02 20cm観測(4回目・最大波)
◆室戸岬
14:22 第一波到達(押し波)
14:29 20cm観測
17:16 30cm観測(2回目)
18:41 40cm観測(3回目)
20:09 50cm観測(4回目)
21:15 50cm観測(5回目)
22:51 60cm観測(6回目・最大波)
◆中土佐町久礼港
12:53 第一波到達(押し波)
16:43 30cm観測
17:35 40cm観測(2回目・最大波)