この春から那覇市消防局に採用された新人消防士4人の訓練が公開されました。

那覇市消防局で28日に行われた実務研修には、21歳から25歳までの新人消防士4人が参加しました。

新人4人のうち1人は21歳の女性消防士金城なつ南さん。消防署で見た隊員の姿に憧れて消防士を目指しました。

金城なつ南さん
「日々誰かのために、訓練する消防士がかっこいいなと思い、自分も消防士になりたいと思いました」

訓練が行われる前のウォーミングアップはランニング。炎天下のもと、重さ20キロの装備を着けてさらには有害な煙から身を守るマスクを付けながら、呼吸がしにくい状態で走ります。

前から3番目を走る金城さん。最初は、他の隊員と共に列をつくって走りますが…、体力は次第に削られ、列から離されてしまいます。

次に行われたのは、消火訓練。建物6階部分で火災が発生したことを想定し4人で力をあわせて訓練に取り組みますが、顔色や体調などが理由で金城さんは途中でリタイア。残る3人で屋上までホースをつなぎ合わせ、放水します。

その後、けが人と見立てた先輩隊員を1階まで運ぼうとしますが…。

▼立津季寿 士長
「できるの、できないのどっちね?できるか?」
▼新人消防士
「1人きついです」
▼立津季寿 士長
「残りの2名は?」
▼新人消防士
「いけます」
▼立津季寿 士長
「大きな声で!」
▼新人消防士
「いけます!」
▼立津季寿 士長
「いけるんだったらいこう」

途中でまた1人がリタイア。残る2人で最後の力をふり絞りますが…訓練を指揮する上司の判断で中止に。その後も訓練は続き、仲間と励まし合いながら全ての日程を終えました。

金城なつ南さん
「きついことは数えきれないほどあると思うんですが、一番きついのは要救助者だと思うので、要救助者を助けられるために日々の体力錬成や、女性ならではの安心してもらえる隊員になるために訓練していきたい」

新人消防士らは今年9月まで消防学校で訓練を重ね、10月から那覇市内の消防署に配属されます。