2023年7月の豪雨で被災し運休が続くのJR美祢線の復旧方法について、沿線の山口県美祢市、長門市、山陽小野田市の市長は専用の道路をバスで輸送する「BRT方式」での検討を認めました。

篠田洋司美祢市長
「JRから提案のあったBRTでの復旧を基軸に進めていく」

山陽小野田市で開かれたJR美祢線利用促進協議会で、美祢市の篠田市長ら沿線の3市の市長が、BRT方式による復旧の検討を認める考えを明らかにしました。

これまではJR西日本による鉄道での復旧が原則としていたものの、早期の復旧が求められるなか議論が平行線をたどることは望ましくないとし、方針転換をした格好です。

BRT方式は線路跡などに専用の道路を整備し、バスで輸送するものです。2017年の九州北部豪雨で被災したJR日田彦山線などの復旧で採用されています。

JR西日本によると美祢線を鉄道で復旧する場合の費用は58億円以上、BRTの場合、55億円とされています。年間の運営費はそれぞれ、5億5000万円以上と2億5000万円です。復旧期間は鉄道が最短で10年程度で、BRTでは3年から4年とされています。

JR西日本は便数を鉄道の1.5倍にするなどBRTの利便性を強調しています。

篠田洋司美祢市長
「苦渋の決断というか判断。このまま引き延ばすよりも早く決めて未来の子どもたち、次世代のためにも早く方向性を決めて、結果として復旧モードがよかったと言われるように持っていきたいと」

JR西日本広島支社 飯田稔督支社長
「悩ましいお考えとか、いろんな思いを弊社といたしましてもしっかりと受け止めまして、よりよいもの、より刷新感のあるもの、より未来に資するものを地域の皆さんと一緒に議論しながらつくり上げていきたい」