梅雨明けが観測史上最も早かった今年の中四国。6月からの異例の猛暑の影響で、農作物には変形などの被害が出ており、農家からは落胆の声が聞かれます。

(丸秀ファーム 竹林秀敏社長)
「こんな感じ【画像①】のタマネギになってしまっています」

「Q.かなりでこぼこしている?」
「すごく変形していて」

「Q.こうなると売り物には?」
「もう、捨てるだけになります、ここまでいくと」

【画像①】

大きくへこみ、ところどころ痛みも見られるタマネギ。生産した丸秀ファームでは、先月(6月)15日前後に収穫したタマネギ約20トンの内、2割ほどにこうした被害が出たといいます。

(丸秀ファーム 竹林秀敏社長)
「ここ【画像②】で収穫した後、置いていたんですけど、4時以降になったら西日がすごくもろに直接あたるんですけど、原因はそれじゃないのかと言われていて・・」

【画像②】

1898年の統計開始以降、過去最高となった6月の日本の平均気温。農業普及指導センターが調査したところ、収穫以降の一週間、岡山でも最高気温が35度前後の日が続き、日照時間も長かったことから、保存中に変形が生じたのではないかということです。

被害額は約200万円。10年以上タマネギを生産している竹林さんにとってもはじめての経験だといいます。

(丸秀ファーム 竹林秀敏社長)
「とても大きくて良いものができていたんですけど、それがぼぼダメになったのですごいガックシです」

【画像③】

野菜以外に米も育てている竹林さん。深刻なコメ不足の中、消費者が待ちわびる新米に猛暑が影響しないか、不安を感じているといいます。

(丸秀ファーム 竹林秀敏社長)
「やっぱりいいものを作って早く供給できるように頑張っていきたいと多分、農家さんみんな思っているんで、本当にいい物ができたらいいんですけど、収量が下がるのと、コメ自体が真っ白になる高温障害が心配で、どうなっていくか未知の世界というか、ちょっと心配は心配です」

明日以降、再び暑さが戻ってくる予報となっていて、生産者の頭を悩ませる暑く、長い夏が続きます。