アメリカ軍岩国基地(山口県岩国市)を拠点にアメリカ空軍などの戦闘機が行う演習は基地機能の強化にあたるとして、市民団体が10日、市に反対を表明するよう求めました。



防衛省によると9日から、アメリカ空軍のF16戦闘機8機と航空自衛隊のF2戦闘機3機がアメリカ軍岩国基地を拠点に展開することになっています。

10日午前の時点では、いずれも飛来していないとみられますが、来月4日まで行われるアメリカ軍主催の訓練「レゾリュート・フォース・パシフィック」の一環です。

申し入れでは「今回の演習は規模が大きく、岩国が拠点基地として使われるのは基地機能の強化にあたる」として、岩国市に反対の意思を国やアメリカ軍に示すよう求めました。

瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク 久米慶典 共同代表
「今のアメリカ軍の戦略、戦術のもとでは、岩国基地のような基地は非常に高い優先順位での攻撃目標になっているということについて危惧を感じます。市民としては非常に不安を感じている」

岩国基地はアメリカ海兵隊と海軍、海上自衛隊の基地ですが、ここ数年空母艦載機が岩国を離れている間に、アメリカ空軍の戦闘機が24機から30機程度飛来しました。

岩国基地を拠点に演習に参加し、その間、騒音の回数や苦情件数が増えました。

市は「アメリカ軍の運用に関することなので、訓練の是非を論じる立場にない」としましたが、運用状況に問題があれば必要な対応を取るとしています。