来年秋の完成を目指し再建が進む首里城。正殿の顔ともいわれる「扁額」の題字の復元作業も進み、9日、最終工程となる「金薄磨」が施されました。

仲田キャスター
「今回の復元で大きく様変わりする首里城の『扁額』。おととしから始まった復元作業もいよいよ最終段階に入っています。」

9日、浦添市にある工房では首里城の正殿に掲げられる3枚の扁額のうち、中山世土の題字への「金薄磨」が行われました。

「金薄磨」は劣化を防ぎ艶を出すために行う仕上げの工程で、漆職人の諸見由則さんらが丁寧に薄く漆をのばしながら作業にあたっていました。

▼漆職人 諸見由則さん
「古文書にも金薄磨は入っている。磨くのではなく薄く漆を塗る。金箔も保護される。今は艶がないが艶が出てくる。金箔が上に浮き出てきて映えるようになります。半年から1年後には」

扁額をめぐっては琉球王国時代の新たな史料が発見されたことから平成の復元とは色や装飾などが大きく様変わりすることで注目が集まっています。

新たな扁額は、このあと額縁に彫刻などを取付け、来年3月に完成予定です。