新潟市中央区の古町エリアにある地下街『西堀ローサ』が市の財政に影響を及ぼした責任をとるなどとして、中原八一市長が議会に提出した自らの減給案が3日に否決されました。市長が提出した議案が否決されるのは50年ぶりです。

3日に最終日を迎えた新潟市議会6月定例会で審議されたのは『市長の減給案』です。

翔政会 東村里恵子 市議
「減額する基準がない中で特例を認めることは、市政運営にも影響が出ることを懸念する」

市は3月に営業終了した西堀ローサをめぐり、運営会社の第三セクターへの貸付金と遅延損害金、合わせて約11億円の債権を放棄する議案を提出。さらに、債権放棄によって財政に影響を与えた責任を取るなどとして、中原市長の8月分の給与を10分の1減額する議案を提出していました。

しかし、減給案に対して“市長を支える”翔政会の議員からは…

翔政会 小野照子 市議
「それぞれの時代に発生した課題に対する判断の結果として生じたものです。従って中原市長の責任は限定的なものであり、市長の給与を減ずるに値しません」

一方で、別の市議からは『減給の額』について疑問の声があがりました。

日本共産党 新潟市議会議員団 武田勝利 市議
「1か月の減額が11億円近い債権 市民の血税を回収できなかったことに比して、ふさわしいものなのか」

新潟市議会 小野清一郎 議長
「賛成の方の起立を求めます。起立少数です。議案69号は否決されました」

市長が提出した議案が否決されるのは50年ぶりです。

新潟市 中原八一 市長
「喫緊の課題である西堀ローサのあり方について、市民の皆さまから納得していただけるようなスピード案をもって検討することで、その責任を果たしたい」

一方、およそ11億円の債権を放棄する議案は可決されました。