全国高校ラグビー大会の鳥取県予選で一試合も戦えなかった高校が代表に決まりました。鳥取県の県予選は3校がエントリーしましたが、準決勝で両チームとも試合に必要な選手が集まらなかったのです。そのほかの部活動でも強豪校の多い大阪でも部員不足は問題になっているそうです。子供たちのニーズはどんなところにあるのか?スタジオで見ていきます。
■高校ラグビーで“異例の事態” 予選戦わず“花園”へ
山内あゆキャスター:
練習の成果を出すことができないまま、花園に行くという気持ちはなかなか苦しいものがあると思います。
ただ、こうした状況というのは鳥取県だけではないんですね。
まずは、一戦も戦わず“花園”へ出場することになった鳥取県代表の倉吉東高校 ラグビー部顧問岩野竜二さんにお話を聞きました。
実は、ラグビー部員は1年生から3年生を含め19人しかいないんです。しかも1人は演劇部と兼部しています。
2017年に全国大会出場したその2年後は部員12人となり、公式戦に出場できないという悔しい年もありました。
そして、実は鳥取県内の中学校にはラグビー部がなく部員集めが大変 岡山や広島も同様と聞いたと話していました。
井上貴博キャスター:
子どもが少ないのは前提、もちろんのことだと思いますけど、部員集めをしようにも強豪校に集まってしまう、なかなか難しい。これはラグビーに限ったことではないわけですね。
若新雄純 慶応大学特任准教授:
僕の地元の福井県も、高校のラグビー部は2校しかなくて勝った方が花園に行く。ただ、全国大会とか地区予選トーナメント云々みたいな仕組み自体はもうちょっと見直した方がスポーツっていうものの面白さも変わってくる気がしますけどね。
山内キャスター:
そして、この鳥取県やラグビー部だけの問題ではないということで、
現在の部活事情について調べました。
■部員足りず大会出られない 強豪校の多い大阪でも…
山内キャスター:
強豪校がひしめく大阪でも部員不足は問題になっています。大阪府立高校の部員、部活について調べたデータによると、部員が減り、試合に出られないという事態が多発しているんです。
試合人数に満たなくて、試合に出られないという部活動を調べたところ
ラグビー部 ▼69%
女子ソフトボール部 ▼53.4%
サッカー部 ▼18.4%
さらに個人競技なのに、団体戦には出られない部活動というものもあります。
柔道部 ▼70.2%
剣道部 ▼42.1%
水泳部 ▼13.7%
こうしたことを受けて、11月8日、大阪府総合教育会議で部活についてこんな提案がありました。

1校単独でチーム編成が難しい学校は近隣校とペアリングしてチームを作ろうということなんです。ただ、あんまり遠いと大変なので、自転車で15分圏内はどうだろうという提案が出ています。
実際に、2023年度から週末や長期休業中に合同で練習ができるようにするところから始め、目標は合同チームでの大会出場となります。
課題は、多くの競技が合同チームで、府大会までは出られても近畿大会、全国大会に出場ができません。この制度を何とか変えていけないかということなんですよね。














