西日本豪雨の発生からまもなく7年です。
愛媛県宇和島市の吉田中学校では復興を祈る式典が行われ、生徒たちが犠牲者を追悼するとともに防災について学びました。

宇和島市立吉田中学校で行われた式典には、全校生徒およそ150人が参加しました。

――黙とう

始めに全員で犠牲者に黙とうを捧げた後、生徒会長の立花桃暉さんがこの7年間を振り返り、復興支援への感謝の思いを語りました。

生徒会長 立花桃暉さん
「私たち1人1人のことを思い、行動してくださる人たちの優しさを絶対に忘れてはいけません。あの時感じた人たちの優しさを心にとめて他者への思いやりある行動をしていきましょう」

続いて、当時の生徒たちが災害の記憶を風化させないために残したメッセージをクラスごとに読み上げ、先輩たちの思いを確認していました。

また、式に先立ち吉田町在住で宇和島市危機管理課の防災強化アドバイザー、山口賢司さんが講演を行い、西日本豪雨で土石流が発生した際の状況を動画などを使って説明しました。
宇和島市には2200か所余りの土砂災害指定箇所があることを指摘し、自宅周辺のリスクを調べておくことなどを呼び掛けました。

宇和島市危機管理課 山口賢司 防災強化アドバイザー
「吉田の町民としては忘れてはいけないと思う。こういう災害のことは本当は忘れたいが、しっかり心に刻んで自分たちは災害に遭わないとそういう気持ちを持ってもらいたい」

3年生
「(当時について)川みたいになっていて水がたくさん流れたのを覚えている。防災バッグを準備するのを家族に伝えて、もっと常備しておきたい」

防災士の資格を取った3年生の生徒
「周りもみんなパニックで避難したのを今でも鮮明に覚えている。これから南海トラフ地震も起こると思うので、それに備えて資格を持っていれば周りの役に立てるかと思って防災士の資格をとりました」

宇和島市吉田町では西日本豪雨で13人が亡くなっていて生徒たちは、防災への決意を新たにしていました。