和歌山の4頭のパンダが28日、中国に返還されます。アドベンチャーワールドでは最後の一般公開が行われ、多くのファンが別れを惜しみました。
返還後、パンダが過ごすことになっている施設についても見ていきます。
研究施設というよりもテーマパーク? パンダ4頭が暮らす場所とは

高柳光希キャスター:
和歌山から中国に返還される4頭のパンダは、四川省・成都市にある「成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地」という施設で過ごすことになっています。
日本語の公式HPによると、次のような施設だということです。

【成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地】
●場所:成都市成華区パンダ大通り1375号
●入園料:大人 約1100円、子ども 約540円(オンライン予約が必要)
●広さ:約300ヘクタール(東京ドーム64個分)、約260頭を飼育
JNN北京支局 枡崎仁 記者:
私は先々週、この施設を取材してきました。パンダが約260頭いて、中国国内では最も多くのパンダが飼育されている施設だということです。
印象としては、とにかく敷地が広かったです。東京ドーム64個分ということで、日本の一般的な動物園の何倍、何十倍もあるようなイメージでした。

パンダがいる施設も点在しているので、歩いて回ると、かなり時間がかかってしまいます。そのため、ゴルフ場にあるような電動カートが有料で施設内を回っており、それを利用する人が多かったです。
パンダたちは普段、屋内外の展示施設で見られますが、取材した日は成都の最高気温が38度もありました。
パンダは暑さにあまり強くないということで、その日はすべてのパンダが冷房の効いた屋内の施設で過ごしており、汗をびっしょりかきながら見学する人間たちを横目に、パンダたちは涼しげに餌を頬張っているような状況でした。
高柳キャスター:
この施設には「研究基地」という名前がついていますが、研究施設なのでしょうか。それとも、動物園みたいな場所なのでしょうか。

JNN北京支局 枡崎仁 記者:
名称からは研究施設のようなイメージを持つかと思いますが、敷地の中にはパンダの展示施設のほかにも、レストランやグッズショップなどがたくさんあり、パンダをテーマにした劇場まで常設されています。
また、施設のシンボル的な建築物として高さ約70メートルの「タケノコタワー」というものがあり、来場者の目を引いていました。タケノコタワーは展望台になっており、上からは施設の様子や成都の街並みを見渡すことができます。
来場者は年間1200万人ほどいるということなので、実際に訪れると、研究施設や動物園というよりもテーマパークに近いような印象を持ちました。