拉致被害者の曽我ひとみさんが20日、新潟市の大学で講演し、北朝鮮での体験や未だ帰国できていない母 ミヨシさんへの思いを語りました。
【曽我ひとみさん(66)】「私が体験したことを話したいと思います。皆さんそれぞれがいろいろな感想を持つと思います。その思いが拉致問題解決の一助となるかもしれません」

新潟市 西区の明倫短期大学で講演した曽我ひとみさん。

1978年、19歳の時に佐渡で母親のミヨシさんと一緒に北朝鮮に拉致され、その時の恐怖や北朝鮮での過酷な生活について学生たちに語りました。

【曽我ひとみさん】「お母さんは日本で元気に暮らしているから心配しなくてもいいと言いました。この答えに納得できなかった」

この講演は県が若い世代を対象に行っている「拉致問題啓発セミナー」の一環で、曽我さんは「高齢の母を思うといてもたってもいられない」と話し、一刻も早い拉致問題解決を訴えました

【講演を聞いた学生は】「(食料を手に入れるため)闇市に行かなければいけないほどに追い詰められているんだなというところが心に残っています」

【講演を聞いた学生は】「私たちでも知らないことがあったりするので、もっと下の子たちにもお話して広めていけたら風化させずにすむんじゃないかと思います」

【講演を聞いた学生は】「家族や知り合いにもきょうのことを話して、拉致問題について広めていきたいと思いました」

セミナーの後には署名活動が行われ、拉致問題解決にむけて52人分の署名が集まったということです。