アメリカ・ロサンゼルスで起きた不法移民の一斉摘発に対する抗議は、デモ参加者の一部が暴徒化し、衝突が激化しています。トランプ大統領の指示で異例の州兵投入となりましたが、カリフォルニア州の知事は反発しています。
記者
「道路の奥では炎が上がり、黒煙が立ち上っているのが見られます」
6日から続く、不法移民の一斉摘発への抗議活動。車が燃やされるなど一部が暴徒化しました。
抗議活動をする女性
「平和的に抗議をすべきですが、聞いてもらうすべがこれしかないことに怒りを感じます」
市庁舎前では、デモ参加者に催涙弾やゴム弾を使い鎮圧に乗り出しました。
記者
「追加で警察隊が配備されました。一気に押し進める形です」
ゴム弾は、取材していた記者にも。
トランプ大統領が州兵2000人を投入する大統領覚書に署名したことを受け、8日には州兵が到着。警察官らとともに対応にあたりました。
アメリカ トランプ大統領
「どこにでも兵士を配備するつもりだ。私たちの国にこんなことは起こさせない。バイデンのときのように国をバラバラにはさせない」
トランプ大統領はこのように話した上で、事態の推移によっては海兵隊を動員する可能性があるという考えを示しています。
ロサンゼルスの土産物店店主
「怖いです、パトカーどんどん来るし。お客さんは3分の1、日曜日なのに」
記者
「ロサンゼルス市庁舎目の前です。先ほど火がつけられました。事態は収拾がつかないような状況となっています」
夜まで続いた混乱。ロサンゼルスに向かう人からは不安の声が上がっています。
ロサンゼルスに向かう人
「ホテルが暴動が起こったところの近くで、そこが不安です。ITの展示会があり、中止にならないかというのが不安です」
「基本的にダウンタウンにはあまり行きたくないですよね、あの状況で」
今回の州兵派遣は州知事の同意を得ておらず、「ワシントン・ポスト」はこうした大統領の決定は60年ぶりで、極めて異例のことだと伝えました。
トランプ政権は、州兵投入の理由として「民主党指導者たちが市民を守る責任を放棄した」などとしていますが、民主党のカリフォルニア州ニューサム知事は、州兵の投入は「違法」だとし、撤退を求めています。
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