中居正広氏と女性との間に生じたトラブルを「性加害」と認定したフジテレビの第三者委員会に対し、中居氏側が証拠の開示などを求めていることについて、第三者委員会はきょう、「開示を差し控える」とする文書を公表しました。

フジテレビの第三者委員会は中居正広氏と元女性アナウンサーのトラブルを「性暴力」と認定しましたが、中居氏側は「中立性・公正性に欠ける」などと反論し、関連する音声データなどの証拠を開示するように求めています。

この点について、第三者委員会はきょう、「開示を差し控える」とする文書を公表しました。この文書によりますと、報告書の内容に対する中居氏側と第三者委員会側の見解に「依然として大きな隔たりがあり、埋めがたいものであると感じた」としています。

さらに、中居氏側と第三者委員会側の一連のやりとりが「被害者に二次被害を与える危険性があることを懸念している」として、配慮を求めたうえで、今後のやりとりを控えるとしています。

中居氏側はこれまで、第三者委員会が世界保健機関の定義に基づいて「性暴力」と認定したことについて、「定義は個別事案を判定するための法的指標ではない」とし、「『性暴力』のレッテルを貼った。重大な人権侵害だ」などと報告書の内容を批判。

さらに、元女性アナウンサーから「勇気づけられた」とのメールが中居氏に送られてきたと明らかにしました。

こうした第三者委員会側と中居氏側の一連のやりとりについて、元女性アナウンサーの代理人弁護士は「報道機関に公表する文書において、あえて中居氏がこのような言及を行ったことは、女性に対するさらなる加害に他ならないと考えています」としています。