ポーランドで大統領選の決選投票が行われ、反EUを掲げる右派のナブロツキ氏が接戦を制しました。

1日に行われたポーランド大統領選の決選投票では、右派政党「法と正義」が推すナブロツキ氏が50.89%の得票率で中道与党のチャスコフスキ氏を破り、当選しました。

現地メディアによりますと、都市部ではチャスコフスキ氏が支持を得たものの、経済規模の小さな地方などでナブロツキ氏に票が集まったということです。

ナブロツキ氏は現在42歳の歴史家で、政治経験はありませんが、先月の第一回投票では2位につけていました。

選挙戦では反EUの姿勢を強調。先月前半にはアメリカのトランプ大統領とも面会するなどしていて、決選投票に進めなかった極右候補らの票も集めて、巻き返しに成功した形です。

ポーランドでは、トゥスク首相ら親EU路線の与党と、右派で反EUの野党の争いが続いています。

政治の実権は首相が握っているものの、大統領には拒否権が与えられていて、今回のナブロツキ氏の勝利で、トゥスク首相は難しい政権運営を迫られることになります。