留学生の受け入れ資格停止などトランプ政権による圧力が強まるハーバード大学で、卒業式が行われました。卒業生からは留学生の存在意義を訴える声が相次ぎました。

29日、アメリカ・ボストン近郊にあるハーバード大学で卒業式が行われ、およそ9000人の卒業生に学位が授与されました。

ハーバード大学の卒業生
「大学が攻撃されている今、『真実を貫こうとする大学の姿勢は守るべきものだ』と共通の信念を持って、卒業生、教授陣、学長とともにこの場に立てることを誇りに思います」

参列した卒業生からは留学生の存在意義を訴える声が多く聞かれました。

ハーバード大学の卒業生
「卒業直前にこんなことが起きて本当に残念です。ハーバード大学の根幹は多様性にあると思っています」
「私は留学生ですが、多様性こそがハーバードでの経験を生き生きとしたものにしたと思っています」

また、連邦地裁は29日、留学生受け入れ資格の停止措置について、一時差し止めを継続すると命じました。現地メディアによりますと、判事は「現状を維持したい」として、審理の継続中は措置を差し止められる仮処分命令を改めて出す意向を示したということです。

当面は大学が留学生を受け入れられる状況が続く見通しとなりました。