来日中のUNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関のラザリーニ事務局長は、ガザ地区で再開した支援物資の配給の仕組みについて「人道性に欠ける」と批判しました。

UNRWA ラザリーニ事務局長
「ガザの人々の苦しみは想像を超えています。絶望、喪失、悲しみ、不安に打ちのめされています」

ラザリーニ事務局長は28日、日本記者クラブで会見し、ガザ地区に安全な場所はなく、住民らは「ない安全を求めながら生き残りをかけて生活している」と訴えました。

イスラエルは1月、「ハマスと関係がある」などとしてUNRWAの国内での活動を禁止する法律を施行しましたが、ラザリーニ事務局長は、ガザ地区での活動は「続けることができている」と発言。

ただ、財政状況が深刻だとして追加の資金援助を求めました。

また、イスラエルとハマスの即時停戦やハマスが拘束する人質の無条件での解放を求めたほか、ガザ地区に支援物資が入ってきてはいるものの、必要な量には遠く及ばないと発言。

27日に始まった「ガザ人道財団」による配給拠点が4か所にとどまっていることにも触れ「人道性に欠けている」と批判しました。