ツキノワグマによる今年初めての人身被害があったことから、富山県は27日、ツキノワグマ出没警報を発表しました。
富山県によりますと、5月3日午前6時頃、南砺市の山あいで60代の男性が山菜取りをしていたところ、クマに襲われました。
被害者の男性は左脚のふくらはぎに傷を負いましたが、幸い軽傷だったとのことです。
県の自然保護課によると、事故現場周辺では現在もクマの痕跡が見られるといいます。そのため、同様の被害が起きる可能性があるとして注意を呼びかけています。
県はあす28日、緊急対策会議を開き、今後の対応を協議する予定です。

専門家は、クマとの遭遇を避けるため、次のような対策を勧めています。
1.集落周辺の草むらを刈り払い、クマの移動ルートを分断すること。
2.果樹の実や生ゴミなど、クマを引き寄せる可能性のあるものを早めに除去すること。
3.住宅や倉庫の戸締まりを徹底すること。
4.山に入る際は鈴やラジオを使って自分の存在を知らせ、周囲の状況に注意を払うこと。
県は特に朝夕の時間帯は、クマが活発に活動するため、できるだけ外出や農作業を控えるよう注意を促しています。
