青森県田舎館村が「田んぼアート」を彩る稲として全国に供給する品種が2024年、生育不良に見舞われました。村では2025年から供給を取りやめるということです。

「田んぼアート」は、田んぼをキャンパスに見立てて色の違った稲で巨大な絵を描く田舎館村発祥の取り組みで、今や北海道から九州まで行われています。

田舎館村では、「田んぼアート」を制作する全国の約30団体に紫と濃い緑、そして黄色い稲の3種類を10年以上供給しています。

このうち、重要な色として使われる「黄色い稲」が2024年、生育不良となりました。

田舎館村 企画観光課 大高浩慎さん
「その時の作品によりますが、村としてもメインで使っている色ではありますので、今後も(田んぼアートを)作る上で必須となってくる色だと思っています」

黄色い稲は、天候次第で色が出ないなど生産が難しい品種で、村は全国への供給を停止することを決めました。

こうしたなか、田んぼアートを行っている福島県の鏡石町が黄色い稲を生産して供給することになり、全国の取り組みを支援してきた田舎館村も報われた形です。

田舎館村 企画観光課 大高浩慎さん
「正直な気持ちとしては、すごくありがたいというか救世主として自分たちだけでなくて、各団体でみんなで頼ったり・頼られたりというところで、持ちつ持たれつで運営していければ」

一方、紫と濃い緑の稲も生育が悪く、村は供給停止を決めましたが代替えの色もあるため、全国への影響は小さいと見ています。