河川敷経由し人里へ

なぜ、クマは市街地に姿を現したのでしょうか?

県野生動物調査専門官・溝口俊夫さん「人や車が多くなってくると、たまたま車が通って驚いて、さらに市街地の方に下っていたのかなと思う」

こう分析するのは、野生動物の生態を調査する溝口俊夫さんです。溝口さんによりますと、この時期のクマは冬眠明けで活動範囲が広がるといいます。そのため、餌を求めて、河川敷を経由して山林から人里へ移動したと見られています。このように、クマが河川敷を使って再び市街地に姿を現すことは、今後も十分あり得ると訴えています。

溝口俊夫さん

県野生動物調査専門官・溝口俊夫さん「河川敷の周りに林があって、その緑がだんだん濃くなっていきますよね。そうすると姿を隠しやすくなる。そういうところを降りてくることは起こってくる」

クマの被害は、5月16日に郡山市熱海町の山の中で50代の男性がけがをする人的被害が今年初めて発生しています。これを受け、県は会津と中通りに「ツキノワグマ特別注意報」を出し、注意を呼びかけています。