食用油メーカー2社がごま油の価格を不当につり上げるカルテルを結び、独占禁止法に違反したとして、公正取引委員会が再発防止などを求める排除措置命令を出しました。

排除措置命令を受けたのは、食用油メーカーの▼東京の「かどや製油」と、▼愛知県の「竹本油脂」の2社です。

公正取引委員会によりますと、両社の営業担当者は2022年10月以降から情報交換を繰り返し、大手食品メーカーに販売するごま油などの価格を不当につり上げるカルテルを結び、独占禁止法に違反したということです。

また、かどや製油に対しては、およそ2200万円の課徴金を支払うよう命じましたが、竹本油脂は違反を申告したことから支払いを免れています。

ごま油はレトルトの中華料理や調味料、ドレッシングなどに使われていたとみられ、カルテルによって価格が押し上げられていた可能性もあります。

これに対し、竹本油脂は「再発防止を徹底することで、皆さまからの信頼回復に努めてまいります」とコメントしています。

一方、かどや製油は「公正取引委員会と当社の間で見解の相違が生じていることから、取締役会で協議の上、東京地方裁判所へ本命令について取消訴訟の提起の申立てを行う」としています。