大量発生した2023年を振り返ってみると…
カメムシが大量発生した2023年秋のニュースを振り返ってみましょう。

(東洋産業 大野竜徳さん)
「こういう植物とかですね。緑色のカメムシがついているかな」
(杉澤眞優キャスター)「あ、いましたね」

嫌な臭いで私たちを悩ませる昆虫、カメムシ。
特に多い種類のひとつが果物などにつき、汁を吸う緑のカメムシです。
岡山県内でも「家の周りに」「夜コンビニに」とあちこちに…。

岡山県の病害虫防除所によりますと、2023年、その数は平年の3倍以上だったといいます。約20年にわたりカメムシの研究をしている伊丹市昆虫館の長島さんも驚いていました。
(伊丹市昆虫館学芸員 長島聖大さん)
「秋にはそれなりに飛んでくるんですけど、これほどの量というのは今まで見たことがない。経験したことがないような量」

なぜ、こんなにも増えているのでしょうか。
(伊丹市昆虫館学芸員 長島聖大さん)
「今、皆さんが見ているカメムシは、緑色の『ツヤアオカメムシ』というカメムシなんですけれど、山のスギやヒノキの実を吸って育つんですけれど、今年とても花粉の発生量が多かったので、街でも(カメムシが増えて)目立つ」
そしてカメムシがやっかいなのは…
(伊丹市昆虫館学芸員 長島聖大さん)「ツヤアオカメムシはカメムシの中でも一級品の臭いを出す昆虫というイメージですね」

この強い「におい」の成分が肌に触れると、水ぶくれや痛みがでる恐れもあるといいます。

できるだけ臭いを出させずに追い払う方法はあるのでしょうか。害虫防除の会社に勤める大野さんによりますと、
(1)底を切ったペットボトルに紙などで優しく落とす。
(2)刺激を与えず、紙にのせて室外へ放つ。
刺激を与えることで悪臭を放つためテッシュペーパーで掴んだり、ほうきで叩いたりするのは避けた方がいいといいます。


(東洋産業 大野竜徳さん)
「なるべく来させないようにする、あるいは育たないようにするというということで、距離を取りながら生きていくことが大事なのかなと思いますね」
寒さが厳しくなるにつれて見かける数も減るといいますが、もし遭遇しても落ち着いて対応することが大切です。

【解説】
2023年は、岡山県内でも平年の3倍以上発生した、ツヤアオカメムシ。
もし、追い払う際に手に臭いがついてしまった場合は、石鹸で洗う前に一度消毒用のアルコールで手をもんで、臭いを浮かせてから石鹸で洗うと取れやすいそうです。
また、光に集まってくる習性もあるので夜はカーテンなどで光を遮ることもおすすめです。