28日、名古屋の中学校で、3年ぶりにクラスで合唱するイベントが行われました。学校生活をマスクと共に過ごしてきた3年生の思いは。

名古屋市千種区の名古屋市立東星(とうせい)中学校。

(東星中学校 久保昭彦校長)
「実に3年ぶりとなるの合唱の発表です」

3年ぶりに行われたのはクラスで合唱する「音楽祭」です。生徒同士の間隔を1メートル以上空けて、マスクを着けたまま歌います。他の学年の歌声は、それぞれの教室でリモートで聞きます。



(3年1組)
「広がって。広がって」

こちらは3年1組の教室。学校生活をコロナ禍で過ごしてきた彼らにとっては、最初で最後の音楽祭。



(生徒)
「最初で最後だから緊張するけれど、その分楽しめたらいい」
「声変わりして正直歌いにくいところも」


マスクをしたままの練習は息苦しさでうまく歌えなかったり、指揮者の指示が聞こえにくかったりと思うようにいかなかったといいますが、それでもこの日のために心を一つにしてきました。

みんなが手にしていたのは…

(生徒)
「お守りです」

みんなで考えたみかんのクラスのマスコット。「全員で最高の歌声が出せるように」と生徒が一つ一つ手作りし、お守り代わりにポケットに入れて本番に臨みます。

合唱に選んだ曲は「時を越えて」。



つらい経験も、いつかは宝物になるという意味の歌詞を、自分たちと重ねあわせます。



(生徒)
「1年のときに夏休みくらいまで(コロナで)学校に行けなくて、大変な時もあったけれど、楽しかったです。3年間一瞬でしたけど」
「最初はマスクに違和感があった。みんなの顔とかめっちゃ意外だったんですけど、もう慣れました」

「時を超えて羽ばたいて♪」

3年間の思いを込めて歌い切りました。

(生徒)
「楽しかったです」
「めちゃくちゃよくできました」
「体育館中に(歌声が)響いたときは感動しました。悔いないです」
「みんなが全力を出せたので、こうやって成功できたのかなと思う」


密を避けて来た学校生活。青春の思い出は「密」になったかもしれません。