中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領は、両国の関係をさらに強化することを盛り込んだ共同声明に署名しました。

ロシアを訪問している習近平国家主席とプーチン大統領は8日、戦略的パートナーシップの強化に関する共同声明に署名しました。

声明では、アメリカのトランプ政権を念頭に「貿易相手国への不当な関税措置は他国の正当な権利と利益を侵害している」と指摘。「WTOを中心とする多極的な貿易体制を推進する」と、中国とロシアが連携して対抗していく姿勢をアピールしました。

また、「両国は第2次世界大戦における勝利の結果を支持し、歴史を改ざんしようとする試みをおさえる」としたうえで、日本について「軍国主義から完全に抜け出すべきだ」とけん制しています。

ほかにも、「世界や地域の安全保障のために軍事協力を強化する」として、合同軍事演習の規模の拡大や両国の軍隊による合同パトロールの実施を確認したほか、石油や天然ガスをはじめとしたエネルギー分野での協力を強化していく方針も盛り込まれました。

習主席は署名式のあとに行われた記者会見で、「我々は公正と正義を守り、国際秩序の擁護者となるべきである」と述べ、中国とロシアの結束を誇示しました。