中国政府公認のカトリック団体が24日、ローマ教皇庁に弔電を送り、教皇フランシスコの死去に哀悼の意を表しました。

中国国営の新華社通信によりますと、ローマ教皇庁に弔電を送ったのは、中国政府公認の「中国カトリック愛国会」と「中国カトリック主教団」です。

2団体はウェブサイト上でローマ教皇フランシスコの死去を伝え、ともに祈りをささげるよう呼びかけました。

宗教活動を政府の統制下に置く中国では、バチカンが中国国内にあるカトリック教会の司教を任命する権限を長らく認めていませんでした。

しかし、2018年に中国側が司教の候補を決め、それをローマ教皇が承認するという暫定合意を結びました。

バチカンはヨーロッパで唯一、台湾と外交関係があることから、中国側にはバチカンとの関係を強化し、台湾を孤立させたい思惑があります。

中国外務省の郭嘉昆報道官は22日、会見で哀悼の意を表明するとともに、「中国はバチカンとともに努力し関係の改善を推進していきたい」と強調しました。