■おそば屋さん“なのに”ラーメンが人気 その深い理由に店の歴史アリ

続いては、新宿区にある創業87年の老舗おそば屋さん「そば処四谷更科」。三代目の高橋正さん(52)が丹精込めて打つ、のどごしの良い二八蕎麦が自慢です。


ところが、二代目の高橋一美さん(86)が打っているのは…


そば処 四谷更科 高橋一美さん
「(Q.これ、そばですか?)いや、ラーメン打ってます」

そう、おそば屋さんなのに、ラーメンが大人気なんです。


麵だけじゃありません。豚骨、鶏ガラ、ネギを煮込んだ本格スープに、そば打ち職人が打ったラーメンの麺を投入。あっさりしながらも深い味わいのスープはモッチモチでコシのある麺との相性が抜群なんです。

そば処 四谷更科 高橋正さん
「ラーメンは更科そのもの」


“ラーメンはお店の歴史そのもの”とは、どういう事なんでしょう?

昭和10年、初代の七四郎さんが「そば処 四谷更科」を創業。しかし、当時希少だったそば粉はなかなか手に入らず、おそばを全く出せなかった時期も。そこで、二代目の一美さんが学生だったころ、戦後の闇市で小麦を入手。おそば屋さんなのにラーメンを出すようになったのが始まりでした。

そば処 四谷更科 高橋一美さん
「生活が貧しくて、食うためには何でもやってたよ。必死もいいとこよ」


“おそば屋さんが打つラーメン”は、やがて評判となり、80年以上、地元の人たちから愛されています。

現在、お店を切り盛りしているのは三代目の正さん。7年前にくも膜下出血で倒れた時、三代続いた店の歴史を実感しました。

そば処 四谷更科 高橋正さん
「お客さんに偶然会ったりとかして、『あ~顔色よくなったね』とかって。自分の存在意義を感じたというか。とにかくみんなが笑顔になってくれれば、もうそれだけですね。そばもラーメンも自信を持って出せるものを作ってるのでそれを貫きます」


そして今、息子の胤力馬さんが四代目として店を手伝っています。

そば処 四谷更科 高橋胤力馬さん
「100周年以上続けて、もっとビッグな店にしたい」
そば処 四谷更科 高橋正さん
「がんばれ~」


さまざまなドラマがあって生まれた看板メニューと違う「な・の・にグルメ」。みなさんもぜひ、両方とも味わってみてはいかがですか?