高知県南国市の国分寺で大輪の牡丹が咲き誇り、参拝した人たちの目を楽しませています。「土佐のこけ寺」に咲く鮮やかな牡丹の花は庭園を静かに彩っています。
四国霊場29番札所・国分寺。「土佐のこけ寺」としても親しまれるこちらの庭園では今年も牡丹の花が見ごろを迎えています。

(リポート 川見真宵 アナウンサー)
「厳かな庭園に足を踏み入れると、花びらが幾重にも重なる大輪の華やかな牡丹の花たちが出迎えてくれます」

赤や白、ピンクに紫など7種類以上、およそ50株が1週間ほど前に咲き始め、現在6分咲きだということです。牡丹はその優美で豪華な花姿から「百花の王」とも称されます。俳句愛好家の前の住職が30年ほど前に「初夏の季語になる花を」と植え始め、以来、たくさんの観光客やお遍路さんに愛されてきました。

牡丹の花はとても繊細で、色あせたり形が崩れたりしないよう日よけや雨よけの傘をさしているといいます。訪れた人たちは和傘の下に咲く華やかな牡丹に癒やされていました。

(神奈川からの遍路客)
「通りかかって途中で地域の方が『(国分寺が)いいよ』と言われたので来てみたんですけども、牡丹がすごく綺麗で感激してます。つぼみがかわいいです」

2025年は寒さが続いた影響で花が咲くのが例年よりも遅れたということですが、ていねいな世話のおかげで立派に咲き、「こけ寺」を静かに彩っています。
(国分寺 林隆光 住職)
「一番華やかな時期でございますので、ふだんとは違う国分寺の雰囲気を味わっていただければと思っております。心穏やかに過ごしていただけるんじゃないかなと思っております」

国分寺の牡丹はあと5日ほどで満開を迎え、2週間先まで楽しめそうだということです。
