長崎県壱岐沖で発生した医療用ヘリコプターの事故で、事故を起こした機体を陸揚げして調べた結果、ヘリコプターが傾いた状態で着水し大きな衝撃を受けた可能性があることがわかりました。

この事故は4月6日、6人を乗せて福岡和白病院に向かっていたヘリコプターが、長崎県壱岐沖で転覆した状態で見つかり患者と付き添いの息子、医師の3人が死亡したものです。

10日午前、佐賀県の唐津港で回収した機体が陸揚げされ、海上保安庁と運輸安全委員会が機体の損傷を調べました。

運輸安全委員会によりますと、着陸装置が折れていたことなどから着水時に強い衝撃が加わったと考えられるということです。

運輸安全委員会 奥山克也 航空事故調査官
「機体全体もゆがんでいる状態で、回転しながら、右に回転しながら接水したんだろうという兆候はありました」

その一方で、エンジンや不時着した際に発信される救難信号の装置については、見た目での異常は確認されませんでした。

運輸安全委員会は今後エンジンの記録装置や警報装置を解析し事故の原因を詳しく調べる方針です。