全国で小学生が絡む悲惨な交通事故が発生しています。
入学シーズンを前に、子どもたちの交通事故対策について考えます。

宮崎県内で過去5年間に発生した交通事故での歩行者の死傷者数を年齢別にみると、最も多い年齢が、小学1、2年生にあたる「7歳」の子どもたちで40人となっています。

これは全国でも同じ傾向で、警視庁のまとめによりますと、歩行中の7歳の子どもたちの死傷者数は、過去5年間で3436人に上っています。


これから入学シーズンを迎える中、交通ルールや通学路にまだ慣れていない小学校低学年の交通事故を防ぐには、どのようなことに注意すればよいのか取材しました。

(田尻怜也記者)
「日向市財光寺です。去年12月、こちらの交差点で小学生が車にはねられる事故が発生しました」

去年12月、日向市の交差点で、小学校低学年の児童が横断歩道を渡っていたところ、右折してきたワゴン車にはねられました。児童は登校中で、この事故で軽いけがをしました。


県警察本部によりますと、県内で過去5年間に発生した歩行中の小学生の事故はあわせて145件。
このうち、半数以上の75件が小学1、2年生の事故となっています。


(宮崎県警察本部交通企画課 高妻一樹さん)
「過去5年間の歩行中に交通事故に遭ってけがをした小学生の事故原因の8割が『飛び出し』となっている。おそらく、道路を横断する時に安全確認が足りなかったり、車の動きをしっかり見ずに道路を横断してしまったことが事故の原因として考えられる」


また、こちらは、小学生の死傷者数を事故が発生した時間別に表したもの。特に多いのが下校時間となる午後3時台と4時台で朝の通学時間帯より多くなっています。

(宮崎県警察本部交通企画課 高妻一樹さん)
「下校時になると、集団登校とは違って、個別に学年別に帰る状況なので、まだ道に慣れていない子どもたちが交通事故に遭いやすい状況が考えられる」