人間のドライバーがいない「自動運転タクシー」が、アメリカで急速に拡大しています。日本でも近く、実証実験が始まる予定ですが、自動運転タクシーは乗客がいないとき、どこで何をしているのでしょうか。その裏側に潜入しました。
アメリカ南部テキサス州のオースティン。日本の企業も多く進出し、「全米一住みやすい街」とも言われるビジネス都市です。
記者
「来ましたね、あれ。自動運転のタクシー。こっちも自動運転、また自動運転のタクシーがきました」
この町で今月3日からドライバーがいない自動運転タクシーのサービスが始まりました。Google系の会社が運営する「ウェイモ」。ウーバーのアプリを通じて予約・乗車するシステムです。料金は人間が運転する車と同じように設定されていて、「チップを払わない分だけお得」とされています。
地元の住民
「思ったほど変な感じはしなかった。いいと思う。科学技術を信じるわ」
アメリカでは現在、サンフランシスコなどで1か月20万回以上の利用があり、2年弱で20倍以上に増加。年内にさらに10都市での運用が予定されるなど、普及のスピードが加速しています。
記者
「この建物、たくさんの車がとまっていますですが、保守・点検のためにこの施設に戻ってきます。いわば「未来のタクシー営業所」です。今回、初めて日本メディアに公開されました。
「ウーバー」が管理するこの施設では、充電や清掃などの基本的な保守点検作業と、およそ30あるセンサーやカメラなどの先端機器の動作確認などを同時に行います。
記者
「随分静かで病院の待合室のような雰囲気です」
この場所に戻ってくるタイミングは、AIが自律的に判断しています。
Uberで自動運転事業を統括 ノア・ザイクさん
「運転手はいません。施設内でも車がやってくるとドアが開き、自動で充電や点検に向かいます。すべて無人で行われます」
人間のドライバーのように「勤務時間」が決まっているわけではありません。今後のタクシーの需給を計算し、必要な時に最大限の車が稼働できるよう緻密な計算に基づいて稼働しているということです。
近い将来、コスト面でも人間が運転するタクシーより優位となる可能性も指摘される中、利用者が気になるのは「安全性」です。ウェイモは、独自の調査で「エアバッグが作動する事故が83%減少した」などとアピールしていますが、専門家は「行政が客観的な安全基準を示すことで信頼感が高まり、普及のスピードを増す」と指摘します。
ミシガン大学 ヘンリー・リュウ教授
「自動運転の安全評価には共通の基準がない。行政機関が自動運転車の安全の指針や評価基準をより踏み込んで示すべきだ」
日本でも今年からウェイモの実証実験が行われる予定で、AIの進歩に負けないスピード感のある制度作りが求められそうです。
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