高齢で遠出をすることが困難になった入所者たちに本場の讃岐うどんを味わってもらいたいという取り組みです。香川県が、瀬戸内市のハンセン病療養所・長島愛生園で入所者にうどんをふるまいました。

瀬戸内市のハンセン病療養所・長島愛生園。風が強く、季節外れの寒さの中、ふるまわれていたのは、アツアツのかけうどん!本場・香川県のうどん職人が麺の仕込みから提供まで目の前で行います。

(うどん職人)
「今日も寒いですからね、温まっておいしいおうどんを食べていただきたいですね」

この催しは、高齢のため地元に里帰りする機会が減ってしまった入所者らにふるさとの味を、と香川県が毎年開催しているもので、今回で21回目になります。

(入所者)
「うどんおいしい」

(入所者)
「2杯目~麺もええしな、出汁もちょうどええわ」

(職員)
「ありがたいですよね。出来立てを食べる機会はないので、皆でおいしく食べられるのがいいですよね」

長島愛生園の入所者の平均年齢は現在88.9歳で、香川県の出身は1人だといいます。主催した香川県の担当者は遠出をすることが難しくなった入所者にも本場のうどんを食べてもらい、ふるさとの味を思い出してほしいと話します。

(香川県健康福祉部薬務課 福家啓充副課長)
「なかなか外に出る機会も少なくなっていますので、こういった地元の味、ふるさとの味を楽しんでいただいて少しでも故郷のことを思い出していただく、思いをはせていただけたらと思います」

香川県は邑久光明園・大島青松園でもこの取り組みを行っていて今後も続けていきたいとしています。