去年現役を引退した、ホークスの和田毅さんが、15日、引退記念試合のマウンドに立った。

背番号21、ホークスのユニフォームを身にまとった和田毅さんが先発マウンドに立った。

最後の打者として相対するは、早稲田実業高校出身、「早稲田」つながりの後輩、日本ハムの清宮だ。

和田さんの初球は、133キロのストレートで清宮からストライクを取ると、1ボール2ストライクまで追い込むと、最後は空振り三振に仕留め、引退試合を笑顔で飾りました。試合後には引退セレモニーが行われた。

(以下、和田さんの引退スピーチ全文)

ついにこの日が来てしまいました。と言う感じにはならずに、本当にようやくこの日が迎えられたなという、今気持ちです。

引退の会見をしてから4ヶ月が経ち、その間、また復帰したくなるのかな、また投げたくなるかなと、その4ヶ月間、なるのかなと思ったんですが、ありがたいことに全くなりませんでした。

本当にね。自分はやり切ったんだなと、22年間野球人生を全うできたなと、本当に思いました。

プロ野球選手になりたい。自分が小さい頃そんな大きな夢を持って野球少年、野球やっていました。そんな夢がね。まぁ夢のまた夢だと自分で思いながら、思い込みながらやっていました。しかし、たくさんの出会いがあり、その出会いのおかげで、プロ野球選手にさせてもらえました。

高校大学の同期のみんな、今日は来てくれてありがと。彼らと出会うことがなければ、今の自分はないと言っても過言ではありません。彼らとの出会いが本当に素晴らしいものになりました。そして一生を付き合える友人になりました。本当にありがと。

そして、松坂世代がみんな、ようやくゴールすることができました。しかし、まだもう1人いるんです。久保康友くんて言う、同級生がまだ頑張ってます。実は僕が最後じゃないので、僕もこれから久保君を一生懸命応援していきたいと思います。

そしてアマチュア時代の監督コーチのみなさん、本当に自分の基礎を作っていただきありがとうございました。自分が大学にプロに入るまでに、基礎を作っていただき、そのおかげで、プロで22年間やれたと思っています。本当にありがとうございます。

王会長を始め、いままで携わっていただいた、監督そしてコーチの皆さん、本当に自分を使っていただき、投げさせていただき、ありがとうございました。そして特に2019年以降、肩の怪我の後は、登板間隔だったり、球数だったりと、たくさん悩ませてしまい、本当に申し訳ありませんでした。おかげで43歳まで投げることができ、ホークスの球団記録を更新というところまで、投げさせてもらうことできました。本当にありがとうございました。

そしてトレーナーの皆さん、本当にわがままばっかりですいませんでした。本当に難しい鍼の治療だったり、ストレッチだったり本当に頭を悩ませてしまったと思います。それでも、本当嫌な顔1つせず、自分と向き合ってやっていただきました。そして、2018年の肩の怪我の時は、本当に一緒に頭を悩ませながら、一緒に真剣に考え治療を考えながらやっていただきました。そのおかげで今の自分がいます。本当にありがとうございます。

すいません。ちょっと長くなります。すいません。

そして球団スタッフの皆さん、いつも選手と悩みながら考えながら、一緒に戦っていただき、本当にありがとうございます。

優勝したときのスタッフの皆さん、裏方さんの皆さんの笑顔を見ることが、自分の一番嬉しい瞬間でした。本当にありがとうございます。

そして選手の皆さん、試合で嬉しさだったり、悔しさだったり、楽しさだったり、いろいろあると思います。そんな感情っていうのは、試合でしか得られません。皆さんまだお腹いっぱいになっていないはずです。まだまだ、これからたくさん味わってほしいと思います。そしていつか、たくさんの野球少年、そしてファンに愛されるそして目標とされるような選手になってください。たくさんの思い出をありがとうございました。

そして両親、本当に自分を22年間プロ野球で戦える体に生んでいただき本当にありがとうございます。

福岡にもねたくさん通ったよね。まぁその費用はね。馬鹿にはなりませんでしたけど。でもね。そんな2人で楽しそうにあだこうだとね。試合の結果を楽しそうに話してる姿見たときに少しは親孝行できたかなと思いました。

まだまだ、これから2人仲良く元気に過ごしてください。ありがとう。

そして娘に、自分が物心ついてからね、ずっと野球の世界にいて、本当に寂しい思いばかりさせてしまいました。でも、そんな娘の姿というんですかね、寂しそうな姿っていうの、自分の前では一切見せることなくね。自分の1番の応援団として常に応援してくれたこと、本当に感謝してます。本当に優しくて、忍耐強くて、相手を思いやれる素敵な女性になってくれました。本当にありがと。

そしてそんな娘の成長、自分の食事だったり色々なことを‥

すいません。ちょっと文章飛びました。すいません。

はい、娘の成長と自分のために時間を削ってくれた妻、かすみもね引退だよね。おめでとうございます。

本当に自分のために時間を割いてくれて、そして自分が不安な時や、辛い時にいつもそってくれました。本当にありがと。

これからはね、今までずっと娘や自分のために使ってきた時間をですね。まぁ家族と家族だったり、たまにはね、2人で今までできなかったことや、やりたかったこと、一緒にできたらなと思います。これからもよろしくお願いします。

そして最後に、世界一のホークスファンの皆さん。本当に自分が良い時も悪い時も、常に大きな声援をしていただきありがとうございました。

2019年に、肩の怪我からの復帰で素晴らしい声援をいただいたときに、一生忘れられないだろうなという声援をいただきました。そして今日また、一生忘れられない声援をいただけました。本当にありがとうございました。

すいません。最後ではなかったです。すいません。

最後になりましたが、引退セレモニーを開催するにあたり、たくさんの準備をしていただいた、球団関係者の皆さん、そして大切な調整の中、自分の登板に付き合っていただいた、北海道日本ハムファイターズの皆さん、そしてレフトスタンドで応援していただいたファイターズファンの皆さん、本当にありがとうございました。

一度は、こんな光景って言うんですかね。自分がこの真ん中に立って、こんなスポットライトを浴びるっていう光景に憧れていたので、また1つ夢が叶いました。ありがとうございました。

そしてこれが本当の最後です。プロ野球選手を目指している野球少年たち、そしてこれから野球を始めようとしている子供たち、福岡は良いところですよ。ご飯もおいしいし、人もあったかいですし。スタンドを見てもらえればわかると思います。福岡ソフトバンクホークスよね。チームは競争が激しくて、競争に勝ち残った選ばれた者が戦う集団です。自分も22年間先輩の背中を見ながら、そして後輩の背中を押されるところ、何とか必死にもがきながら22年間頑張ってきました。

これからプロ野球選手を目指す野球少年、そして子供たち、いつかホークスに入って、戦って、そして活躍する姿を、次の新しい夢としたいと思います。22年間本当にありがとうございました。