JR九州は、12日未明、JR赤間駅で特急列車を運転していた30代の運転士が定められた位置よりおよそ40メートル手前に停止したと発表しました。
同乗していた40代の車掌も気付かずに最後部車両と後ろから2両目のドアをホームにかかっていない状態で開けたということです。
およそ30人の乗客が降りましたがけがはありませんでした。
「景色の流れがいつもより早かったので・・・」
JR九州によりますと12日午前0時すぎ、上りの特急列車「リレーかもめ66号」を運転していた30代運転士が定められた停止位置よりもおよそ40メートル手前で停車しました。
停止位置が誤っていることに運転士も車掌も気付かずそのままドアを開けたため、最後部と後ろから2両目の車両のドア計2か所がホームにかかっていない状態だったということです。
JR赤間駅ではおよそ30人の乗客が降りました。
列車は、乗客を降ろしたあとそのまま赤間駅を出発しましたが、駅からおよそ300メートルほど離れた地点を通過する際に運転士が気づき、列車を緊急停止させたということです。
乗客にけがはありませんでした。
6両編成と思い込んでいた
JR九州の聞き取りに対し運転士は「8両編成なのに6両編成と思い込み、6両編成の停止位置を目標にしてしまった。JR赤間駅を出たあと、車窓から見える景色の流れがいつもより早かったので、違っていたことに気づき緊急停止した」と話しているということです。
マニュアル「声に出して指さし」確認せず
JR九州の規定のマニュアルでは、車掌は、列車が停止する際に声に出して指を指しながら停止位置を確認することが決められています。
車掌は聞き取りに対し、「6号車の乗客からの問い合わせに対応していた。列車が減速したので停止位置を確認せず5号車にあるスイッチを押してドアを開閉した」と話しているということです。
JR九州は、「運転士と車掌の指導を徹底し再発防止に務めてまいります」とコメントしています。