海上自衛隊の訓練支援機U36Aが37年間の運用を終えることになり、10日、岩国基地(山口県岩国市)で労をねぎらう式典がありました。



U36Aは、海上自衛隊初のジェット機として1988年、岩国基地だけに6機が配備されました。



任務は護衛艦の訓練支援で、この機体が標的を引っ張り船が射撃訓練をしたほか、みずからをミサイルに見立てて護衛艦に高速で近づき、船がミサイル攻撃に対処するための訓練にも使われました。

国の防衛力整備計画による自衛隊の装備見直しのため、今年度末ですべての機体が退役します。

最後の飛行訓練では基地周辺の上空を旋回し、岩国の空に別れを告げました。



引退の式典では、機体や隊員にねぎらいのことばが贈られ、感謝の気持ちを込めた花束が機体に掲げられました。

海上自衛隊 第81航空隊司令 西野太智 1等海佐
「訓練を通して海上自衛隊の能力向上に貢献してきたと考えております」

U36Aパイロット 萱嶋聡 3等海佐
「私は旧滑走路時代から飛んでおりましたので、非常にさみしい思いで最後、天候にも恵まれて青空を見ながら感慨深い思いでフライトをしていました」

37年の任務を終えたU36A。

今後は、遠隔操作できる高速標的機が代わりを務めるということです。