万が一の事態に備えた訓練です。
宮崎市の動物園では地震でおりが壊れ、トラが逃げ出したとの想定で、訓練が行われました。

(田尻怜也記者)
「たった今、トラが脱走しました。脱走して園内を歩き回っています」

宮崎市のフェニックス自然動物園で行われた19日の訓練。

地震でおりが壊れトラ1頭が逃げ出し、同時に、津波警報が発表されたという想定で行われました。

訓練には職員およそ50人が参加、捕獲や連絡対応など複数の班に分かれて本番さながらに対応にあたりました。

(田尻怜也記者)
「ゆっくりと園内を徘徊するトラですが、続々とトラの捕獲隊が到着しています」

連携プレーで捕獲隊に包囲されたトラは、麻酔銃で撃たれその場に倒れます。

職員たちは、麻酔が効いているかどうか、棒などを使って確認したあと、網でトラを捕獲しました。

また、津波警報の発表を受けて客の避難誘導の手順も確認しました。

(宮崎市フェニックス自然動物園 竹田正人園長)
「来園者の避難誘導が、実際に猛獣が脱走したときにはルートをそれなりに変更しなければならないという臨機応変さが出てくる。あわせてやっておくことで、非常にいい訓練になったと思う」

フェニックス自然動物園にはトラやゾウなど人に危害を与えるおそれがある動物がおよそ30頭いますが、園では万が一の場合でも対応できるよう、訓練などを通じて客の安全確保につなげたいとしています。