アメリカのトランプ大統領は、アメリカが輸入するすべての鉄鋼とアルミニウム製品に25%の追加関税を課すための命令書に署名しました。
トランプ大統領
「これは大きなことだ。アメリカを再び豊かにするんだ。(鉄鋼とアルミ製品に)25%の追加関税を課す。例外も免除もない。すべての国から来たものが対象だ」
トランプ大統領が10日に署名したのは、アメリカが輸入するすべての鉄鋼とアルミニウム製品に25%の追加関税を課すための命令書です。トランプ氏はこれまで導入されていた関税の例外措置は廃止すると話していて、日本の製品も対象になるとみられます。
アメリカは第一次トランプ政権時の2018年にすべての鉄鋼製品に25%、アルミニウム製品には10%の追加関税を導入しました。ただ、前のバイデン政権時代の2022年に、日本からの鉄鋼製品について、年間125万トンまでは関税を課さない無関税枠を設けていました。
今回、こうした無関税枠は廃止になるものとみられます。
一方、トランプ氏は、オーストラリアがアメリカ製の航空機を輸入していることから、オーストラリアは関税の対象外とする可能性を示唆しました。
ブルームバーグ通信によりますと、新たな関税の発効は3月4日になる見通しだということです。
トランプ氏は、中国など海外からの安い輸入品により打撃を受けてきたアメリカ国内の鉄鋼業を関税により復活させるとしていて、「他国から来るものは必要ない」と強調したほか、他国が報復措置をとっても「気にしない」と話しました。
トランプ氏はさらに、今後、自動車や半導体、医薬品などを対象に追加の関税を検討するとも話していて、各国との摩擦が激しくなりそうです。
こうしたなか、ブラジルの地元紙「フォーリャ・ジ・サンパウロ」は10日、政府関係者の話として、鉄鋼とアルミニウムに25%の関税が課された場合、ブラジル政府はアメリカのハイテク企業に対して報復の課税を検討していると報じました。
報道では、ブラジルの鉄鋼の輸出全体の48%が北米向けで、「鉄鋼への関税はブラジルにとって直接的な影響を与えるものになる」と指摘しました。
また、ブラジル政府が報復の課税を検討しているハイテク企業はアマゾンなどですが、利用者側が直接負担する形にはならないとしています。
この報道に関して、ブラジルのアダジ財務相は「情報は正しくない」と否定する一方、「大統領の判断を待つ」と含みを持たせました。
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