

参加した子どもたち
「どんな人が立候補するのかなっていうのが気になったので参加しました」
「次の世代は私たちが街を作っていかないといけないので、今はどうなのかっていうのは気になりますね」
「みんなが幸せで便利な街になったらいいと思います」
今月1日、那覇市で開かれたトークイベント。今月末に控える那覇市長選挙を前に、市内に住む小中高生が立候補予定者2人を招き、那覇のまちや、暮らしに関わる質問を投げかけました。
参加した子どもたち
「どんな那覇市になったら、みんなが幸せになると考えていますか?」
知念覚さん
「那覇市がみんなの気持ちを思いやるような市民であふれかえるような都市であるならば、非常に温かくいいまちになるだろうな」
翁長雄治さん
「その大人がしっかりと、自分の心にゆとりをもって、本来皆さんに、私たちが、向けるべき愛情をストレートに渡せる社会を作らないといけないと思っています」
2人の回答に耳を傾ける子どもたち。この日に向けて、それぞれの疑問点を整理し、勉強会を重ねてきました。

大名・久場川児童館 屋宜貢さん
「完全に、子どもたちの質問をそのまま、大人ができるだけ介入しないようにということで、今回の企画をやりました。子どもたちがどんどん政治に関わって、子どもたちの声が那覇市政に届くという世の中になったら、いい街になると思っています」
子ども達からは、学校生活で感じた素朴な疑問も―。
壺屋小4年 由利あかりさん
「入学の時に、1人1つ算数セットとか鍵盤ハーモニカを買ってくださいって言われて、2年生までしか使わないし、使わないことがもったいないと思ったんですけど、このことについて、どう変えていこうと思いますか?」
翁長雄治さん
「無償貸与、無償で、ただで貸している、学校で、そのセットを持ちますよという学校も全国にはある。だから、このように本当にずーっと使うものは別として、そうじゃないものについては、学校の中で使い勝手のいいものにしていくことも重要かなと思う」
知念覚さん
「今からの時代というのはリサイクルとかリユース。そういう時代になっていくと思いますので、使っても要らなくなったものを集めて、そこでまた、次の人たちが使うという方向になれば、1番理想的な形になるでしょうね」
上山中1年 当山紬喜さん
「那覇市は、ジェンダー問題に積極的に取り組んでいて、先日の新聞でも、パートナーシップ・ファミリーシップ制度があり、すごいと思った。制服の男女差がないデザインに統一、動きやすいくトレパン登校やポロシャツなどにして、式典などの時は式服にするのは、どう考えていますか?」
翁長雄治さん
「きれいな洋服を着ている人もいたり、そうじゃない服を着ている子もいたりすると、子ども達の中で、(貧富の差が)目に見えてしまうということもあって、制服というものは、今の現状として、一定程度僕は必要かなという風に考えています」
知念覚さん
「今の現状としては必要だと思っていますので、これを皆さんの着たい制服に変えていけるようにしたいと思います。都市の競争力というのがあって、その中で重要な要素が3つある、その1つに寛容性というのがあるんです。どういう形の者でも受け入れる。それが一番伸びる都市と言われているんですね。私は基本的に制服にはこだわりません。制服着けてもいいですし、着けなくてもいいんじゃないでしょうか」
立候補予定者の人柄や学生時代に迫るコーナーでは、ノートとペンを使って、似顔絵を描いてもらいました。


知念覚さん
「これが、もうそっくりですよね、この優しそうな顔が。きょうのために朝イチ起きて練習しました」
翁長雄治さん
「きのう、事務所の中で1時間くらいやって、事務所のスタッフにあきらめろと言われました笑」
告示まで2週間をきり、事実上の選挙戦に突入している2人ですが、子ども達との対話に、笑顔がこぼれました。
知念覚さん「ここはどういう表現がいいのかなというのも、いくつか課題をいただきましたので、また、それが市民の皆さんに伝わりやすい表現方法で、伝えていこうという、いい機会になりました」
翁長雄治さん
「日ごろ、感じているもの以上のものの、子どもたちが、那覇市をどう思っているのかというのと、もう1つは自分たちの生活、身の周りのことについてこれだけ興味があると感じられたことは、とてもよかったなと思っています」
自分たちの暮らしを見つめ、那覇市について考えた子どもたち。実際にイベントを通して、「政治」を身近に感じたようです。


高校3年 森口真衣さん
「自分の個人的な意見なんですけど、2人とも市長候補者の方、2人ともいいおじさんだなみたいな。来年、選挙権を持つ身なので、1人1人のことをどういう政策でこれから取り組んでいきたいか、市長になりたいかと思ったかも考えながら、しっかり投票していきたいなと思いました」
高校3年 平識日向子さん
「様々な意見を聞くことで、こういう観点や意見も街づくりをする上で大切だったり、選挙に行く上で、注目しないといけないんだなっていうのを感じました。自分だけじゃなくて家族や友達と、こういう機会を得て、感じたことや学んだことを共有していくことも大切なので、やっていきたいと思いました」
那覇市のかじ取り役をどんな人物に委ねるのか。未来の有権者たちは、自分たちのまちや、いつか投じる1票について、すでに考え始めています。