岡山市と倉敷市で開催されている国民スポーツ大会冬季大会のフィギュアスケート競技が行われ、地元出身の選手が躍動。また世界トップレベルの演技に会場は大いに盛り上がりました。

成年女子の部、岡山勢は岡山理科大学の三宅咲綺と法政大学の岡本真綸が出場。今大会は、各県代表の2人の合計得点で競います。きょう(29日)のショートプログラム、まずは三宅が魅せます。

自身がフィギュアスケートを始めた原点であるヘルスピア倉敷のリンクで流れるような演技を披露。演技後には大きくガッツポーズも見せる納得の滑りで、総得点は全体5位の67.95をマークしました。

(三宅咲綺選手)
「地元開催ということでたくさん(岡山)県の人が応援してくださったので、期待にこたえたいという一心で、自分ができることを出し切りたいという集中だけでできたのでそれがよかったです」

理大附属高校の先輩でもある三宅からタスキを受けた岡本真綸も地元のリンクで躍動します。

氷上を優雅に舞う姿に、会場から大きな歓声が。2人合計の順位は全体の5位でショートプログラムを終え、あす(30日)のフリーに臨みます。

(岡本真綸選手)
「今シーズンフリーがうまくいかず、悔しい思いばかりしてきたので、地元でクリアな演技が出来たらいいなと思います」

そして、この日圧巻の滑りを披露したのが、世界選手権3連覇中の坂本花織でした。

迫力満点の演技で80点台のハイスコアをたたき出し、世界女王のレベルを見せつけました。

(坂本花織選手)
「ゾーンに入ったときは曲がゆっくりに聞こえるというのがあるんですけど、きょうはそれがあって予想より(得点が)はるかに上回ったので、いまだに驚きが隠せないです」

成年男子は2日目のフリーが行われ、初日のショートを4位で終えている岡山勢は星槎大学の三宅星南と岡山大学の杉山匠海が出場。昨年準優勝の岡山チーム、杉山の滑走はジャンプの着氷が少し乱れるものの、その後は持ち味でもある安定した演技を披露します。

(杉山匠海選手)
「ショートがよくなかったのでどうなるかなと思っていたんですけど、とりあえず及第点かなと思っています」

フリーでは6位、2年連続の表彰台の夢は三宅に託します。その三宅の演技、序盤のコンビネーションジャンプでは大きな歓声を浴びるも・・・

(転倒)
ジャンプでのミスが目立ち、得点は伸びず。フリーの演技は全体の8位でした。

(三宅星南選手)
「正直悔しいです、本当に、終わってみても悔しいの一言ですね。目標にしていたベストを出すというのにも届かなかったですし、本当に悔しい結果で終わってしまったんですけど、これを次につなげないといけないなと思っています」

フィギュア成年男子の岡山勢は全体4位で大会を終えています。

またきょう(29日)は今大会での現役引退の意向を示している元日本代表の織田信成が出場。長年男子フィギュア界を牽引してきたレジェンドのラストダンスに会場は大きく沸きました。