終戦から今年で80年です。
特攻隊員として出撃し、27歳の若さで戦死した宮崎県都城市出身の男性の遺書や写真などが基地があった大分県宇佐市に寄贈されました。

「本日午後特攻をかけます。残った者も頑張ってください」

これは都城市出身の特攻隊員、藤井眞治さんが家族にあてた遺書です。

藤井さんは大分県にあった宇佐海軍航空隊で最初に編成された特攻隊の隊長で、1945年4月に出撃し、27歳で戦死しました。

21日、宇佐市に寄贈されたのは藤井さんの遺書や写真など105点。

太平洋戦争を研究している市民団体「豊の国宇佐市塾」が藤井さんの親族から預かったもので、関係者が是永修治市長に資料の内容を説明しました。

中には、藤井さんが出撃前に東京に住む両親や兄弟にあてた遺書も。

「特別攻撃に出発します。父上、母上をはじめ皆、健康第一、強く生きてください」

（豊の国宇佐市塾　平田崇英塾頭）
「戦争というのはこういうものだよと、こういう機会に改めて知っていただかないと戦争というのは風化させたらいけないと思うんですよ、だから、ちょうど今年は改めてそれを教えてくれる気がする」

（宇佐市　是永修治市長）
「市としてもこれをまた、皆さんに広く広めていけるように最大限努力していきたいと思います」

宇佐市は寄贈された資料を今年3月に市民図書館で一般公開する予定です。