宮崎県は去年、県内を通る新幹線の整備について費用や効果などの調査結果を公表しました。
こうした中、新幹線整備に向けた機運醸成を図ろうとシンポジウムが開かれました。

宮崎市で開かれた「みやざきの新幹線を考えるシンポジウム」。

新幹線の整備について県民に理解を深めてもらおうと県が初めて開き、会場にはおよそ250人が集まりました。

シンポジウムではまず、大分を経由する日豊本線ルート、鹿児島を先行して整備するルート、宮崎と新八代を結ぶルートの3つの案について、それぞれの所要時間や費用対効果など県の調査結果が説明されました。

このあと、パネルディスカッションが行われ、河野知事や九州の経済に関する調査研究を行うシンクタンクの関係者、それに、南九州大学の大学院生など6人が登壇。

テーマは「新幹線の実現に向けどう取り組んでいくか」で、パネリストからさまざまな意見が出されました。

(九州経済調査協会 岡野秀之常務理事)
「本当に大きなポテンシャルを持っているので、それを(元に)開通前提で動いていく。いかに(新幹線を)生かしていくかということをずっと地域で議論していったらどうかなと思う」

(南九州大学大学院 原田岬さん)
「新幹線に関しては夢のものみたいなイメージがありまして、でも、やっぱり移動がものすごくスピーディーになる。新幹線が実現したら、旅行や帰省も頻度が増えるのではないかなと思っています」

最後は、大分県で開催されていたシンポジウムの会場とオンラインでつなぎ、佐藤樹一郎大分県知事が「重要施策の一つとして宮崎と連携し、積極的に取り組みたい」とあいさつしました。

(参加者)
「経済効果が大きいということ、時間短縮をすごくもたらすもので、いろいろ変わってくるんだなと実感した」
「人口は減少するかもしれないけど、外からの交流人口が増えることを考えた時には、新幹線の活用は宮崎を元気にする一つのツールかなと思いました」

県は今後も新幹線整備の機運醸成を図る取り組みを続けたいとしています。