2024年に富山県内で倒産した企業は67件で前の年を下回ったものの負債総額は83億4500万円と前年を上回ったことが帝国データバンク富山支店の調べでわかりました。
帝国データバンクが調べた富山県内の負債額1000万円以上の企業倒産は67件で、2023年の68件を1件下回りました。
一方で負債総額は83億4500万円で前年の77億8000万円を5億6500万円上回りました。
5億円から10億円規模の倒産が複数あったことで、小口の倒産が目立った前年を上回りました。
業種別では「建設業」が21件、「小売業」16件、「サービス業」が11件、「製造業」が10件、「卸売業」が5件、「運輸・通信業」が2件、「不動産業」が1件、「その他」が1件です。
このうち「破産」が63件、「民事再生法」が3件、「特別清算」が1件です。
帝国データバンク富山支店の分析では、業種別では資材高と深刻な人手不足に加え、住宅着工戸数の減少により苦戦を強いられた「建設業」の倒産が前年に続きトップとなったほか、業歴別では20年以上を有する企業の倒産が68.8パーセントを占めたとしています。
そのうえで、今後については、業績回復が見込めない中での物価高や、深刻な人手不足に加え、賃上げなどの人件費高騰が収益圧迫の要因となるうえ、不安定な円相場など企業を取り巻く環境は厳しさを増していることから、倒産件数が再び前年比増加ペースに転じる可能性が否定できないとみています。
