ノーベル平和賞を受賞した日本被団協が24日、日本記者クラブで会見し、被爆80年を迎える来年に向けて決意を語りました。

会見には田中熙巳代表委員ら3人が出席しました。
受賞演説で原爆被害に対する国家補償がなされていないことに繰り返し言及した理由について田中代表委員は、「戦争による国民の犠牲は受忍しなければならないという間違いが世界にはびこっているという思いが浮かんだ」と説明。
世界に呼びかけて国民の戦争の犠牲を作らないようにしないといけない思いだったと話しました。

また晩餐会の場でノーベル委員会のフリードネス委員長から「最初は来年受賞を考えていたが、来年の運動のためにはことし受賞して、世界の世論を大きくして欲しい思いがあった」と言われたとして内幕を明かしました。
田中代表委員は核兵器の使用は道徳的に許されないという「核のタブー」をさらに広げていくことが重要だと述べ、来年被爆80年は運動を強めていきたいと意気込みました。
また石破総理との面会は年明けになるとの見通しを示しました。
