先月の大雨によって甚大な被害を受けた国頭村の比地地区で、沖縄尚学高校の野球部が20日、農地の土砂などを除去するボランティアを行いました。

ボランティア活動は、練習などで国頭村の球場を使用している沖縄尚学の野球部や保護者など約60人が、感謝の気持ちを込めて行ったもので、重機が入れない畑に入り、スコップで土砂やゴミなどを運び出してトラックに積みました。

農地での復旧作業は人手が足りず進んでいないということで、住民からは感謝の言葉が伝えられました。

▽観葉植物畑の所有者 大城政志さん
「本当に助かります。自分ではどれだけ時間があっても終わらない作業がある程度進むようになっているので助かります」


▽沖縄尚学1年 久田亜友斗さん
「勇気づけたいという思いが一番ですけど、少しでもきれいにして、農業を活性化させられるような気持ちで取り組んでいます」

一方で県は19日、比地地区の住民に対して「補償」に関する説明会を開き、準半壊と判定された2人以上の世帯に50万円が支給される災害見舞金などについて説明しました。

説明会では浸水の被害があったにもかかわらず県の審査で「準半壊」と判定されなかった住民が「被害があるのに補償がゼロになるのはおかしい」などと指摘しました。

県はきょうから見舞金の申請を受け付けていて年内の支給を目指していますが、住民からは年明けに改めて説明会を開くよう求める声があがりました。

比地地区では、被災者の家具や家電などの購入費用にあてるためクラウドファンディングで寄付を呼び掛けています。目標額は500万円で、専用サイトから寄付を行うことができます。