岩手県宮古市は昭和20年代から30年代にかけて大相撲で活躍し、小結まで昇進した小兵力士・宮錦を輩出するなど、相撲がさかんな土地として知られています。
その宮古市と相撲の関わりを示す資料展が宮古市川井の資料館で行われています。

宮古市には明治44年、第20代横綱の梅ケ谷一行が巡業を行って以来、大正、昭和、平成と巡業が行われています。
2年前、昭和28年に開催された巡業の「勧進元」の子孫である梁川栄さんから、さまざまな資料が寄贈されたことから、会場には板番付や弓取り式の弓、軍配など珍しい資料が並んでいます。

こちらは昭和21年8月の巡業の際に作られた「板番付」。

写真中央に「早池峯 浩」のしこ名

番付の下段には、のちの「宮錦」の若い頃のしこ名「早池峯浩」(はやちね ひろし)が記載されている貴重な資料です。

また、宮古市川井(旧川井村)にある加茂神社ではさかんに地域対抗戦となる奉納相撲が行われており、大変な盛り上がりを見せていたといいます。その時に撮影された写真も展示されています。

資料展を見に来た人の中には「私もこの時に相撲を取りました」と話す人もいるということです。

宮古市北上山地民俗資料館の主査兼学芸員、髙橋稀環子さんは「宮古市の人たちが古くから相撲に親しんでいたことを語り継いでいきたいです」と話していました。

この資料展「みやこの相撲」は28日まで(月曜休館)、宮古市北上山地民俗資料館で行われています。